発売日です。+三上康明&連インタビュー3

2007年7月18日

えー、ガガガ文庫の7月刊、本日発売です。
http://gagaga-lululu.jp/gagaga/newrelease/index.html
よろしくお願いいたします。

というわけで(何が?)、『Mのフォークロア』インタビューの3をお届けします。
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■読みどころ
――では最後の質問になりますが、読者にこの作品の読みどころを一言でいうと、どこでしょうか?

三上 連さんのイラストです! とか言うと寒いんだけど……。でも、イラストは最高ですよ。あとは、うーん、書いた本人だとそういう質問は答えにくいですね。連さん、お読みになってみてどうでしたか?

連 えっと……僕は、そうですね、主人公の圭悟が置かれている状況に共感しちゃったんですよね。母親がへんな宗教にはまっていたり、父親がだめだめで、しかも妹が倒れて、自分がしっかりしないといけないと。僕もいろいろ事情がありまして(笑)、いや、別に宗教とかは関係ないんですけど、似たような境遇だなあと感じたんですね。だから、圭悟がんばれ! 応援してやる、と思いましたね。

三上 ありがとうございます。すごく嬉しいです!

連 で、年上の女性がふたりガン! と迫ってくる。これはもう、揺らがないわけはないよね、と。そういう話です。

――一応、続きも構想がありますよね(出せるかどうかは評判次第ですが……)。

三上 そうですね。今日の話を踏まえて二巻目では「一色(いっしき)だけど二色(にしょく)」って言わせようと思います。

連 「俺は一色(いっしょく)に染まりたくねーんだよ」とかね。

三上 (笑)。

連 料理が超絶にド下手な愛香は、今後もどんどんはっちゃけていくんですか?

三上 そうです! 次回は修学旅行編を予定していますので、料理を作るチャンスはないと思いますが、1巻目ではチョイ役だった同級生の恵美といっしょに、いろいろやってくれると思います。今度は高校生活にスポットをあてます。

連 1巻目で伏線張りまくりだった、むつきの過去は?

三上 もちろんむつきも出てくるし、白鳥ネタじゃないですけどまた謎解き(?)みたいな要素もあります。今回はオンラインゲームの話でしたが、次はモバイルです。気が早いですが、楽しみにしてください。

連 本当、三上さんの文章がおもしろいので、ぜひ買ってください。

――まずは7月18日発売の『Mのフォークロア キュクノスの迷宮』をお買い求めください。ということで、今日はありがとうございました。(7月10日収録)

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三上康明&連インタビュー2

2007年7月17日

どもー。ガガガ文庫7月刊は、いよいよ明日、18日発売です。
よろしくお願いします。
『Mのフォークロア』刊行記念インタビューの(2)をお送りします。
あと1回あります。

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■キャラクターについて

連 ちなみにキャラクターの名前ってどうやってつけたんですか? 何かこれも意味がある?

三上 キャラ名に関しては、実は一部のキャラはアルファベットをもじってるんですよ。民俗学者の間宮むつきやスクール・カウンセラーの仲根は違うんですが、たとえば主人公の高校生・鶴見圭悟なら「K」、圭悟の妹でネトゲ好きの鶴見絵璃は「L」、圭悟の同級生で自称・圭悟の“彼女”の愛香は「I」、あと愛香の友だちの恵美は最初「えみ」という読みにしていたんですけど「えり」と語感がかぶっちゃうんで「めぐみ」に変えたんですが、元々は「M」。

連 おお。

――おお。

三上 これで一通り仕込んでいたネタはバラしてしまいましたので、また仕込んでみたいと思います。それにしても、やはり編集さんも法則性に気づいていなかったと(笑)。

――だって一言もそんな話、しなかったじゃないですか……。えーと、お二人が好きなキャラクターをそれぞれ教えてください。

三上 僕は……謎の教団「劫光の道」を率いる少女・真劫院くららですね。むつきのライバル(?)。

――三上さんは予知能力とかある、ふわふわした不思議ちゃんが好きと。

三上 いやいやいやいやいや。予知能力あるひとがいるなら、それはそれで会ってみたいですけど(笑)。

連 僕はむつきですね。

三上 お、それはよかったです。メインヒロインですから、一番力を入れて書いたところでもありますね。

連 なるほど。僕ははじめてつきあった女性が年上のひとだったので、むつきってなんか、しっくりきましたね。性格的にもわかるというか。しかも、ちらっと弱いところがあるのが……いいですね。

三上 ありがとうございます。作者冥利に尽きますね。

連 圭悟を誘惑するスクール・カウンセラーの仲根が一番わかんなかったですね。圭悟へ近づいてみたりとか、むつきを紹介してみたりとか、何考えてこんな行動してるんだろう、みたいなところがあって。どう料理すればいいんだろう? って思いました。

三上 そうですか? 僕は仲根が一番わかりやすいかなと思うんですけどね。

連 いや、表面的にはわかりやすいんだけど、実際のところ何を考えているのかはわかんないじゃないですか。

三上 ああ、そうかもしれませんね。意図した通りではあるのですが、それって成功しているのかどうなのか微妙なところですね。読者の方にもご判断いただきたいところです。

――一見わかりやすいけど、実は謎めいていると。僕は仲根、けっこう好きですけどね(笑)。まあ、あんまり言うとネタバレになるので、そのくらいで。連さんに質問なんですが、イラストを描いていて、特に楽しかったところはありますか?

連 絵的に一番描いてて面白かったことは……なんだろう。

三上 ちっとも面白くなかったとか?(笑)

連 いやいや!

――連さんは女性のイラストもいいですけど、男のキャラクターの描き方がいいんですよね。

三上 たしかに。おっさんに力入ってますよね! 連さんの描くおっさん、最高ですよ。ゲームクリエイターの尾花とか。

連 あー、そうですね(笑)。そうかもしれないです。

――物語の後半に出てくる、くららが仕切っている教団の関係者である一色(いっしき)というおっさん(?)のイラストも一枚描いていただいたんですけれども、あがってきたのをみたら、こいつの顔が異常にいきいきしてるんですよね。すごい性格悪そうな感じが出ていて、よかった。あと一色は髪の毛の色が、左と右で半分ずつ分かれて白色と黒色になってるんですよね。現代美術家の榎忠さんの「半狩りでハンガリー国に行く」を思い出しました(http://www.e-mon.co.jp/konohito/enoki/index2.html)。ぜひ買って見てみてほしいんですが、よく考えるとこの髪型はすごい(笑)。

連 いや、実はそれはですね、髪の色をふたつに分けちゃったときに、読者から「一色(いっしき)だけど一色(いっしょく)じゃなくて二色じゃん!」とつっこまれるだろうなと思ったんですよね。

三上 (爆笑)。

連 あるバンドのボーカルのひとで、左右を赤と黒で染め分けていたひとがいて、これはおもしろいなと思いまして。一色って、僕のなかではパンクな感じがしていたんですよね。端正な顔立ちなのに笑い方が下品と本文に書いてあって。なんかこいつトチ狂ってるんじゃないかなと思ったんですよ。それで、こういうのどうかな? という感じで。あとから文章を読み返したら「髪長い」って書いてあったんですけど……一度ラフを提出してみました。2色で。

三上 最初はたしかに髪が長いという設定でしたね。でも、イラストを見た瞬間、これでいこうと思いましたね。たしかに一色というキャラクターはこういう方向なのかもなあーと思って、本文のほうを少しいじりました。

――もともと、後半にちょっとしか出てこないわりに、おいしいところをもっていくやつなんですが、連さんのイラストのせいで、キャラが立ちまくりになった。

連 二色のやつが出てきた! みたいな。

三上 (笑)。

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『Mのフォークロア』刊行記念インタビュー

2007年7月13日

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えー、ガガガ文庫、7月刊の発売日が迫ってまいりました。今月もよろしくお願いします。

突然ですが、7月18日にガガガ文庫より発売される『Mのフォークロア キュクノスの迷宮』の刊行にあわせまして、著者の三上康明氏とイラストレーターの連(むらじ)氏にお話をうかがいましたのでインタビューをお送りします。

三上さんは昨年スーパーダッシュ文庫さんでデビューされた作家さんで、縁あってガガガ初登場となりました。連さんは『マジキュー』さんなどで活動されていらっしゃる絵描きさんで、ライトノベルの挿絵は初となります。

食事をしているときに思いつきで敢行したので内容的にはややまとまりに欠けますが……ご容赦ください。
全3回に分けてお届けする予定です。
 

――今日は刊行記念インタビューということで、著者の三上康明さんと、イラストレーターの連さんにお話を伺おうと思います。よろしくお願いします。
 
連 こんにちは。今回ライトノベルの挿絵を初めてやらせていただきました、連です。
 
三上康明(以下、三上) 三上です。よろしくお願いします。
 
連 いやー、なんか台風が来てるみたいですけど。やばいっすね。
 
三上康明(以下、三上) いやー、そうですね。今日も雨がすごい!
 
――ガガガトークとは違ってポッドキャスト配信はしないので、ラジオっぽいしゃべりを意識しなくていいですよ(笑)。
 
三上 というかですね、あの……先にひとつ聞いていいですか? こんなインタビュー、やってましたっけ?
 
――いや、やってないです。今回がはじめてです。
 
三上 ???
 
――「ブログが更新されない」と三上さんが会うたびにしきりにおっしゃるので……企画を、ね。次に同様のことをやるのかどうかもわかりません。
 
三上 ……藪をつついて蛇を出すという言葉の意味を、初めて知りました。
 
――では、早速質問を。『Mのフォークロア』は、鶴見絵璃というひきこもり気味の女子中学生がオンラインゲームをプレイ中に、聖徳太子の顔みたいなグラフィックを目撃した途端、意識不明の重体に陥るという導入から始まり、絵璃の兄貴の圭悟(高校生)が、絵璃を救おうと奔走すると。で、スクールカウンセラーの仲根になぜか迫られたり、同級生の愛香にまずい手料理を食わされたり、民俗学者の間宮むつきに罵倒されたりしながら事件の謎に迫っていくという話なんですが、そもそもなんでまたオンラインゲームと民俗学というネタで書こうと思ったんですか?
 
三上 歴史って学校の授業で習うわけですけど、でも年表に年号が書かれるような出来事は、だいたい武士とか僧侶とか当時えらかった人間がしたことなんですよね。それ以外のふつうのひとたち、大多数の人たちがどういう生活をしていたのかとかについては、ほとんど扱われない。でも、昔のひとが何を考えていたのかとか、戒律とか村のきまりとか迷信がどういう理由で存在していたのかとかに興味があって、調べていくとすごく面白い。夜這いの仕方とか。大変残念ながら本作に夜這いのシーンは出てきませんが。で、そういう庶民の歴史みたいなものを扱っているのが民俗学だったわけです。
 あとオンラインゲームは……僕が好きだからですね(笑)。
 
――『Mのフォークロア』だと民俗学者の谷川健一さんが白鳥にまつわる逸話等々について書いた『白鳥伝説』が参考文献にあがっていますが、谷川先生の本だと『青銅の神の足跡』で高橋弥七郎さんの『灼眼のシャナ』(電撃文庫)にも出てくる天目一箇(天目一個)神について論じていたりとかしますよね。
 
三上 白鳥伝説は日本武尊(やまとたけるのみこと)がメジャーなのですが、今回はちょっと違った切り口になっています。谷川先生は日本武尊から入っておられますね。ちなみにデビュー作の『ストーンヒート・クレイジー』(スーパーダッシュ文庫)は、僕が鉱石好きだったから、石がテーマの話を書いたんですよ。石が人知れず山奥で輝いてるって、なんかいいじゃないですか。
 
連 へー。
 
――基本的に自分の好きなものを扱って書いているんですね。
 
三上 そうかもしれないですね。ちなみに『Mのフォークロア』のなかで、主人公の圭悟が「QO」というゲームのプレイヤー登録をするときに、キャラ名を「ケーゴさま」っていうふざけた名前にするんですけど、これも実は意味があるんですよ。東北の一部では白鳥が尊い存在とされていて、「くえー、くえー」と鳴くので「ケーコさま」と呼ばれてる地域もあって。それでキャラ名を民俗学者のむつきにいじられてるんですが……はい、誰も気づかないような小ネタでした。
 
連 ぜんぜんわからなかった(笑)。
 
三上 ですよね。わかられたらそれはそれで怖い(笑)。とにかく、民俗学はおもしろいです。
 
連 そういう習俗と関係する、宮城県のあるところが舞台になるじゃないですか。これって取材とかしたんですか?
 
三上 現地に行きました。
 
連 旅行に行ったんですか。いいですねー。
 
三上 いや、それがですね、ちょっとした休みを利用しての取材旅行だったからスケジュールがギチギチで、ゆっくり楽しむような感じではなくて(笑)。あらかじめ調べをつけておいて、見るべきものを見て、誰かに話をきくべきものはきいて、で、終わり(笑)。
でも仕事でしたけど、それでもよかったですね。うちの近所にあるような、どこにでもありそうな神社なのに歴史があって。バックグラウンドを知って神社とかを訪ねると、ちがったものが見えてきておもしろいですよ。
 
連 今回イラストを描いていて、僕は現地に行ったことがなかったんでネットでいろいろ検索して調べたりとかしたんですけど、やっぱり行かないと雰囲気わかんないなーと思いましたね。
 
三上 行かないとわかんない部分はどうしてもありますよね。小説だったら文献だけを資料にして書こうと思えば書けちゃうんですけど、国内だったら行こうと思えば行けるし、行けばわかるようなところなんだから、行けばいいかなと思って。
 
連 なるほど。(つづく)

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新刊情報・刊行予定ページを更新しました

2007年7月10日

ガガガ文庫編集部(ミ)です。
   
ガガガ文庫公式サイト「GAGAGA WIRE」に
7月刊情報とその後の刊行予定ページを更新しました。
 
●新刊情報
http://www.gagaga-lululu.jp/gagaga/newrelease/

 
●刊行予定
http://www.gagaga-lululu.jp/gagaga/release/
 
オリジナル企画「跳訳」シリーズ第二弾などなど
ぎゅルりとご期待ください!!

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